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医療ドラマはなぜ需要があるのか?

看護師目線で医療ドラマをご紹介!

なぜ医療ドラマが多いのか?

なぜ医療ドラマが多いのか?

医療現場のリアルを知る看護師の目線から医療ドラマを見てみると、あまりの違いに思わずツッコミたくなるシーンってけっこうありますよね。さまざまな医療ドラマが毎クール生まれていますが、ストーリーはわりとあるあるな感じになっていたりします。それでも医療ドラマが生まれ続けるのはなぜなのでしょうか。その理由について考えていきたいと思います。


医療ものは「死」を扱うことができる

人間の生死を扱っているドラマはどれもかなりドラマチックで、見ている人の心を大きく揺さぶるものですよね。戦争ものの映画や大河ドラマなど、人がバタバタと死ぬ戦のシーンがあるコンテンツはいつも人気が安定しています。人の死を扱うドラマは人が抱える不安や怖いもの見たさなどの感情を刺激するので、見ている人の心をグッと引き寄せることができるんですね。普通のホームドラマでも人の死が描かれることはありますが、医療ものや戦争もののような詳細な描かれ方がされることはあまりありません。
医療ドラマはそもそも人の生死に関係する職種を扱っているドラマなので、人が死ぬシーンを描くことはとても簡単です。いつどこでどのように人が死んでも医療ドラマならストーリーが成立するので、視聴率を集められるドラマとして制作側にとって非常に都合がいいのです。あるあるなシーンばかりの医療ドラマが次々に生まれているのは、人の死を自然にストーリーに組み込むことができるからなのです。

健康に関心がある層に医療ドラマは響く

日本の高齢者人口は増え続ける一方で、超高齢化社会となることはもはや避けられない状況です。それはつまり、ドラマを見る人々の年齢が全体的に高齢化しているということを意味します。テレビドラマは視聴者の関心事に沿ってテーマが練られていくため、テレビが日々の楽しみとなっている高齢者層は製作側としてもターゲットにしやすいのです。恋愛、勉強、スポーツなど、ドラマのテーマは数多くありますが、高齢者の関心事としてはどれも薄いテーマかもしれません。今の高齢者が恋愛や勉強、スポーツに打ち込んでいた時代はとうに過ぎており、そのときの状況と今の時代の状況には大きな違いがあります。ドラマは共感を集めなければ視聴者を呼べないので、高齢者層をキャッチしたいなら高齢者の関心事に寄せていく必要があるのです。
ほとんどの高齢者にとって、健康面の不安はとても身近な問題です。医療ドラマは当然フィクションですが、自分がいつどこで病院のお世話になるかわからない不安を抱える高齢者にとっては目が離せないテーマなのです。そのようにして考えていくと、医療ドラマのニーズが絶えず残り続けている理由がよくわかりますね。

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