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医療ドラマと現実との違いとは?

看護師目線で医療ドラマをご紹介!

現実との違いを探してしまう

現実との違いを探してしまう

テレビドラマの中でも絶大な人気を誇るコンテンツといえば医療ドラマです。リアルな医療現場の様子を知る看護師が医療ドラマを見ると、思わずツッコミたくなるような非現実的なシーンも少なくありませんよね。では、医療ドラマと実際の医療現場にはどのような違いがあるのでしょうか。4つのシーンから見てみることにしましょう。


亡くなるシーン

患者が亡くなるシーンは医療ドラマで描かれる大きな見せ場のひとつです。家族や友人に囲まれながら、命の火が消えていくシーンをよく見かけますよね。医療ドラマあるあるですが、リアルの医療現場ではあまり見かけないシーンです。実際の場面では、見守る人々全員とお別れをしてからタイミングよく心臓が止まることはありません。少しずつ心臓が弱っていく場合、心停止するギリギリまで話をするのは不可能です。ドラマだから仕方ないことですが、現実とは程遠いのが亡くなるシーンです。

屋上で休憩

医療ドラマでは、手術の後などに屋上でゆっくりするシーンをよく見かけますよね。夕暮れ時にたそがれたり同僚と会話をしたりと、屋上シーンは医療ドラマの鉄板です。青空とビル群の景色は、院内の殺伐とした雰囲気から離れた開放感があるものです。これも医療ドラマあるあるですが、実際は屋上への立ち入りを許されていない病院がほとんどです。憧れるシーンですが、現実には難しいようです。

患者の容体が急変

入院患者がいる病棟では、容体が急変した患者への対応が必須ですよね。医療ドラマでも容体の急変シーンはよく描かれています。劇的なシーンなので、医師や看護師が大きな声を出しながらバタバタと対応する様子が描かれるものですが、実際の現場はもっと冷静な対応をしています。応援を呼ぶにしても、慌てて大声を出しながら呼ぶようなやり方はしません。

オペ室でのやりとり

医療ドラマのオペシーンでは、オペに行き詰まった時に突如別の医師が登場するといったようなドラマチックな場面が多いですよね。オペチームのメンツも、顔ぶれはいつも同じです。ドラマだから仕方のないことですが、現場で働く人から見るとすごく違和感を覚えるシーンです。24時間稼働しているリアルな医療現場はシフト制なので、同じ顔ぶれが毎回顔を合わせることもあり得ません。
医療ドラマはフィクションなので、リアルを再現する必要はありません。それだと単調すぎてドラマとして成立しませんよね。ただ、あまりにも現実離れした設定や描写があると、リアルを知る人としては思わずツッコミたくなるかもしれません。医療現場で働く人は、医療ドラマで描かれる現場とリアルな現場の違いを見つけながら楽しむのもおすすめです。

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